Notes

2012.02.17 CGP-SSRCポリシーフォーラム


一昨年から参加しているワークショップのまとめの公開シンポジウム。
いわゆるベストプラクティス情報を集めて共有し、東南アジアの中小都市が活用できる知見を蓄積するというのが、ワークショップの趣旨なのだが、一番の財産は他分野の先生、東南アジアのポリシーメーカーと友達になれたことだろうか。カンボジアのカノウ先生やリンボ先生を日本に呼べたのもうれしい。
専門家の立場から見れば当たり前すぎることも、他の分野から見れば新鮮であることが分かったり、逆に問題点が明らかになったりと、学際的な醍醐味を感じる。
しかし、一番強く感じるのは東南アジア諸都市の活力そのもの。ベトナム・ダナンの局長クラスの方が去年から参加されているのだが、去年の発表内容がすでに政策に取り入れられ実施されはじめている。今年からミャンマーからも参加者を迎えている。彼らの良い政策を取り込もうという意欲は極めて貪欲で、時として圧倒される。
国立環境研究所のダカール先生が、システムとしての取り組みが大事と強調されたが、まさにその通りである。そして日本はその面で極めて弱い。それぞれの技術は優れているが、システムとして組み合わせるリーダーシップが欠けているのだ。
このままでは、東南アジアの諸都市のQOLが日本よりよほど進んでいるということも充分あり得るのではないかと思う。



事前に行われたワークショップの雰囲気はこんな感じ。
海外からは、ベトナム、カンボジア、マレーシア、ミャンマー、ネパールから政策決定者らが参加。日本側は名古屋大の村山顕人先生(都市計画)、摂南大の山本芳華先生(環境管理)、帝京大の渡辺浩平先生(廃棄物)、国立環境研究所のショバカル・ダカール先生。それから世界銀行のアラン・ミラーや我々の共同研究者のロバートナップ先生が参加。
議論がかみ合わないところもあるのだが、学際的でなかなか刺激的でした。