蓄電池付き住宅について

5月27日に蓄電池付き住宅について書いたが、その後蓄電池を売りにした住宅が徐々に売り出されるようになった。蓄電池の容量とコストは様々だが、大体1kWhで70万円、2kWhで100万円、3kWh~8kWhで120万円~200万円。一般的な住宅の電力消費量は10~12kWhなので、数時間から半日程度の停電は何とかできます、という商品ということになる。たかだか数時間の停電の為に100万円? これをどう考えるかは個人の価値観の問題だが、蓄電池の場合寿命が種類にもよるが10年程度なので、年間10万円。日本の年間平均停電時間は10分程度(諸外国は1時間ほど)なのでコストとしては1分1万円ということになる。実際の停電事故は3時間ほどなので、容量としてはそこそこ。ということになる。
競合としては、HONDAがカセットコンロのボンベ1本で1kWh弱の発電機を10万円ほどで売っている。僕ならこちらを買うかな。
さて、この度売り出された蓄電池付き住宅の特徴は、太陽光発電や燃料電池と組み合わせているところにある。この場合、充電もできるので停電時間はあまり意味がない。大震災がきて数日から数週間停電になっても大丈夫。ということが売りということになる。しかしここでよく考えてみよう。これは果たしてウリなのか。
大地震が発生し、町は一斉に停電。すぐに復旧すると思っていたら、どうやら数週間は復旧しないらしい・・・・という状況で、一軒だけ煌々と明かりが灯っているという状況が受け入れられるだろうか。東日本大震災でも避難所に持ち込まれた発電機は大量の携帯電話の充電インフラとなっていた。一日たって一軒だけ電気がついていれば、そこはあっという間に私設充電場所にはなりはしないか。
もちろん断ることはできるが、隣近所から充電させてくれと頼まれて果たして断れるだろうか。人工呼吸器を付けた近所の老人もやってくるだろう。被災地で停電しないでいつづけるとはそういうことではないかと思うのだが買う人はそこまで考えているのだろうか。そこまで考えているとしたら、それは大変立派だと思う。
いずれにしても、策が短絡的すぎ過ぎないか。これは住宅に限ったことではないが。