2011.11.28 DECCに基づく業務用建築物の夏季節電実態 [速報] および 冬季節電方策に関するシンポジウム(12/14) のご案内
東日本大震災は各地に大きな被害を与えると共に、関東、東北地方の電力供給インフラに深刻な影響を及ぼしています。その結果、今夏の電力需給を円滑に乗り切るためには、供給者の努力だけではなく、需要者の省エネや負荷平準化などへの協力が不可欠なものとなりました。この度の電力不足を通して、われわれは、日常の活動が極めて多量の電力に依存していたことを改めて知ることとなり、併せてさまざまな節電対策の実践を余儀なくされることになりま
した。この電力不足は一朝一夕で解消されるものではなく、間近に迫る冬季の電力需要拡大期においても引き続き節電努力が求められます。今夏の節電行動は、冬季の節電に対しても、貴重な経験になるものと考えられます。
非住宅建築物の環境関連データベース検討(DECC)委員会では、今夏の緊急事態へ対応するための臨時措置として、「DECCデータに基づく業務用建築の夏季電力消費量節減検討委員会」を設置し、昨年度までに構築したデータベースを活用して有効な手立てを検討し、夏季節電のための提言を取りまとめ公表しました。これは、建物の所有者・使用者が夏季節電アクションプランを策定する際に役立てて戴くことをねらいとしたものです。
ご承知の通り、夏季の電力最大需要期において需要が供給を上回ることはなく、大規模停電などの最悪の事態を避けることができました。これは産業から家庭まで、あらゆる分野での節電努力が実ったものと考えられますが、現在、DECC委員会では、今夏における節電の実態を明らかにし、今後に役立てるための緊急調査を行っているところです。本シンポジウムでは、この実態調査の結果 [速報] を解説するとともに、建築関連業界における夏季節電方策の成功事例を紹介いただきます。さらに、DECC委員会で検討している冬季節電方策を紹介し、冬季の節電行動の立案・実施に役立てていただきたいと考えています。
年末の多用な時期ではありますが、関係各位の多数の参加をお待ちします。
※DECC:Data-base for Energy Consumption of Commercial building
「非住宅建築物のエネルギー消費量に係わるデータベース」の略称
◇開催日時:平成23年12月14日(水) 13:30~16:30
◇会 場:独立行政法人住宅金融支援機構 本店1階『すまい・るホール』(東京都文京区後楽1-4-10)
◇定 員:150名
◇参 加 費:5,000円/1人(お申し込みはこちらの用紙をご使用ください)
◇主 催:財団法人建築環境・省エネルギー機構
◇共 催:非住宅建築物の環境関連データベース検討(DECC)委員会
東京大学科学研究費補助金・基盤研究(A)22246075/坂本雄三
「民生業務用建築物のエネルギー消費量に係わるナショナルデータベースの構築とその活用」
◇後 援:(いずれも申請予定)
国土交通省 経済産業省 国土技術政策総合研究所 独立行政法人建築研究所
社団法人空気調和・衛生工学会 社団法人日本建築学会
社団法人日本ビルヂング協会連合会 社団法人不動産協会
<あいさつ>
国土交通省住宅局住宅生産課長 橋本 公博氏
経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー対策課長 茂木 正氏
東京大学大学院工学系研究科 教授 坂本 雄三氏
<基調講演>
・今後の日本のエネルギー政策と建築物の省エネルギー
非住宅建築物の環境関連データベース検討(DECC)委員会委員長
独立行政法人建築研究所 理事長 村上 周三氏
<夏季エネルギー消費量調査結果・各社の節電対策>
・夏季エネルギー消費量緊急調査結果について
DECC委員会幹事 東京海洋大学准教授 亀谷 茂樹氏
・三菱地所の節電対策
三菱地所株式会社 ビル管理企画部副長 服部 謙一氏
・鹿島建設の節電実験とその結果
鹿島建設株式会社 建築設計本部設備設計統括グループ 統括グループリーダー 平岡 雅哉氏
・日建設計の節電対策
株式会社日建設計 設備設計部門 副代表 堀川 晋氏
<冬季における節電対策>
・冬季節電対策
DECC委員会WG委員 国士舘大学准教授 原 英嗣氏
<質疑応答、まとめ>
DECC委員会副委員長 東京都市大学教授 坊垣 和明氏
※プログラムは予告無く変更する場合があります。予めご了承下さい。