築80年以上のカンボジアの民家
調査対象として5件の民家の変遷を追っている。その基準として選んだのが写真の民家。
親父が生まれた時には建っていたはずなので、築80年以上は建っているはずとのこと。
カンボジアでは91年の内戦終結以前のことを聞いたり確認したりするのはなかなか難しい。他の4件は、いずれも91年以降に家を建てたと言っているが、その前にどこにいたのか、それ以前には何があったのかなど、聞いてはいけない雰囲気がある。その中にあって、内戦以前から住み続けている、そのままの形式が残っている住宅は珍しい。床下は少しジャッキアップしたらしいが。
ずらっと規則的に並んでいる様子は、どこかロングハウスを思わせるが、それぞれは独立していて繋がっていない。基本的には親類縁者の数家族が住んでいるとのこと。
こうやって、昔から住み続けている人々に巡り会うと何となく安心するのだが、経済的には一番厳しい様子。だからこそ、そのままの状態が残っているとも思えるのだが。成長の速度のコントールが果たして可能なのか。そういう問題である気がしてきた。